正しい事が広がる訳じゃないし絶対でもない
あるお店のオーナーさんでとっても職人気質の年配の知り合いなんですが、「世の中に正しい事を広めたい!」って仰ってます
言いたい事も理念もとってもよく分かるし、確かにそれは正しい事なんです
その知識を知らない人に教えてあげて、その人の人生を豊かにしてあげたいって言うんです
とっても素敵でしょ!
でも、かなり迷惑なんです
今やネットやテレビでの情報が溢れていて、健康オタクみたいな方は沢山います
「これってこうだってテレビで言ってたんですけどどうなんですか?」って答え合わせにお店やスタジオに来る方はどこでもいて、下手に張り合うと喧嘩になっちゃうんじゃないか?って思う様事もあると思うんです
そういう方はそのお店に自分を肯定してもらいに来ただけで、反論なんてして欲しくないんです
「よくご存知ですね〜」って言ってもらって気持ちよくなったところで、「じゃあそこで物を買ってやってもいいぞ!」とか「俺って凄いだろ!サービスを受けてやってもいいぞ!」ってスタンスなのかなって思います
私自身は、そんなお客様でも別に構わないです
知りたい気持ちがあった方ならサービスを受けたり物を使ってみるうちにいつかその本質に気がつけるかもしれないし、テレビやSNSからの情報とは違う価値を見出してもらえるかもしれません
そこは腕の見せ所だと思うんです
オンラインのサービスが対面のサービスとは全く違うなら、それを見せつけてあげればいいと思うし、職人であるならこだわりにお客様を唸らせればいいんだと思います
まあ、一方通行的な方も多いのでその場合は難しいとは思いますが…
健康って豊かな時代になればなるほど関心の高い情報です
しかも、パッパッと変われば中身がどうだろうと何でもいいって方は沢山いるだろうし、お金を出せば何でもしてくれるだろう!って方も沢山います
そんな安易な方達を、そのオーナーさんは許せないらしいです
なので、お店に来たお客さんと結構喧嘩になります
はたから見ていても、「頑固者め!」って思うくらいしょっちゅうお客さんと戦ってます
結果、せっかく買う気だったお客様も帰らせてしまうほど…
何度も言いますが、言っていることは正しいんです
こだわりも、知識も凄い方なんです
でも、せっかく興味を持ってお店に来た人に「あなたの知識は上辺だけだ!本質はこうだ!」ってどんな人に対しても全力投球なんです
しかも、相手に分かる様に説明している様には見えません
小学生に対しても、おじいちゃんおばあちゃんに対してもアスリートに対しても全力なんです
分からないでしょ…
そんな知識を欲していない人に強引に押し付ける事は、やっぱりただの迷惑なんだと思います
訳のわからない話を聞く時間は憂鬱なんじゃないかと思います
日々の生活面をも正されれば、なんだか自分の事を否定された様で悲しくなる方もいるんじゃないかと…
売れなきゃ商売は成り立たないけれど、お客様に媚びなきゃ売れない時もある
媚びてまで売りたくないなら、ある程度有名になるまでは売上がなくなる覚悟も必要なのかもしれないです
「こだわりのお店」として、こだわりを売り出すとしても、芯をもって耐えながら発信していく時期は必要なんだと思います
そもそも、こだわりのお店にその店主が気に入るお客様が来ることなんて少ないです
だからって、気に入らないお客様を全て気に入るような素敵なお客様に変化させようなんて不可能なのです
「世の中に正しい事を広めたい」の中身が、そんな不可能な意味を含んでいるなんて、ほんと迷惑だなあと思います
ちなみに、そのお店もそのオーナーさんも私はとっても大好きです
そのこだわりもとっても素敵です
ただ、毎回見るお客様とのバトルを見ていると、色々思う事は多いです
とってもいい方ですが、周囲は大変かもしれません
ちなみに、私自身こだわりは凄いあると思います
押し付けちゃう事も沢山あると思います
でも、結局私以外の他人を変えることなんて出来ないです
だからこそ、何かを感じて変わる他人の変化を見逃さない事が大切なんだと思います
そういえば、今回話題になりましたのでちょっぴり書こうかな
教室に来たお客様が元気になってくれれば嬉しい私なので、ピラティスが「ティラミス」になろうと「ティラピス」になろうと、「ヨガ」といおうが「ストレッチ」と言おうが、どうでもいいんです
やっている事は一緒ですし、私に習いに来ているのは変わらないし…
なので、私の教室に来る方の中にティラミスもティラピスもいるんですが、直した方が良いですかね
他の人に言われたら恥ずかしくない?って聞かれました
もちろん、そのオーナーさんに「そこ大切でしょ!こだわりたいな」と言われました
私は、ティラミスなんて美味しそう!って感じで、ニコニコ笑って聞いてます
まっ、要するに体操です