心と身体とピラティスと運動

倉敷・早島でピラティス教室と親子コーディネーショントレーニングしているインストラクターの頭の中を整理するブログ

昔、癌を告白された時の事

20歳の頃、仲良しの40代のお姉さんに飲みに連れていってもらった

 

素敵な人だった

 

彼女はその時「乳癌だった」と私に告白してくれた

「お付き合いしてる人はいるけれど結婚出来ないのだ」と言っていた

 

私はその時、何と返したか覚えてはいない

 

でも、身構えず、その事実だけを受け止めたのは覚えている

 

特に癌が死に繋がるとも思わず、ちょっぴり重い病気に掛かっただけだと思っていた

 

その後もその事実を知る前と変わらず接していた事を覚えている

 

私は…

 

でも、多分私のような受け止め方をする人は少ないかもしれない

 

若くして癌になると、可哀想とか気の毒だと感じ、その後どの様に接するべきか戸惑う人も多い

 

でも、2人に1人が癌になる時代

私の周りにも沢山の癌患者や元癌がいる

 

完治する癌も増えている

 

だから、闇雲に癌に恐怖を感じるのは時代遅れかも

 

その後、彼女は10年以上癌と共存しながら生きて、亡くなった

 

たまに、街で出合うと、浮腫んだり痩せたり太ったりと見た目が大きく変化しながら元気そうだった

 

あー、戦ってるんだな!って思いながら、いつも声をかけていた

 

彼女は命と向き合いながら、長い時間を過ごして来たのだなと、今なら分かる

 

私のあの対応で良かったのだと、今になって思う

 

だから、彼女は20歳の私にその告白をしてくれたし、その後も一緒に過ごしてくれたのかもしれない

 

でも、あの時20歳の私にはまだ何も分からなかった

命が短い事さえ意識しなかった

 

そういう風に対応する事が出来たのは親のお陰かもしれない

 

色々有るけれど、やはり親には感謝したい

 

命は限りある物なのに、人間は案外その事に気がつかない

 

当たり前の事がとても素晴らしいと感じながら生きる10年はもしかしたら、それを知らずに生きる50年よりも価値があるのかもしれない

 

だいぶ時間がたったけど、今になってそんなことを考えてみた

 

良い出会いだったな